協和発酵バイオでは、医薬品や健康食品となる原料を製造しています。
どちらも原料の段階では食品、医薬品といった区別はありません。そのため工場の品質管理は、医薬品と食品、両方の管理規格を満たしている必要があります。
医薬品を製造する際には、GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品の製造管理及び品質管理に関する国際基準)を順守することが法律で定められています。
このGMP基準を守るため、どの施設で製造しているか、設備はきちんと登録されているか、水や空気などの環境など、製造工程に関わるすべての物が基準に適っているかを確認し、定められた様式に沿って国に報告する必要があります。
こういった厳しい品質管理基準を満たすことによって、協和発酵バイオの健康食品は安心と安全を皆様にお届けしています。
協和発酵バイオでは「品質保証室」と「品質管理室」の二つの部署があり、連携しながら製品の品質基準を守っています。
「品質保証室」の役割は、製品の品質を保証するための仕組みを作ること、そしてそれが正しく運用・遵守されているかチェックすることです。特に上記のGMP基準の適合性確認が重要な業務となります。
また分析や製造手法の検証を「バリデーション」と呼びます。常に正確な分析結果や検査が行えるために、検証手法に対しても改善を重ね品質の向上に努めています。
製品の品質を保証するための仕組みを作り、安定して基準を満たした品質が得られるようにする役割
主な役割
「品質管理室」では、品質保証室の設定した品質がしっかりと守られて製造されるよう、実際の現場で製品を管理しています。例えば、工場内の空気や水中に存在する微生物の数が、それぞれの基準をクリアしているかを調査します。また、出荷前の製品についても、規定値を超える物がないか検査を行い、製品の安全性を調べています。工場で製造する製品のすべてのロットが検査の対象です。さらに、検査で使用する計測機器が正しく働いているかといった検査基準の確認も行います。
品質保証の仕組みを用いて、設定した品質になるように実際に製品を管理する活動
主な役割
私が所属する「品質保証室 変更管理グループ」では、製造や検査の手順の評価・管理を行っています。
GMPなどさまざまな基準・規格がありますが、最終的な品質を作り上げるのは、一人ひとりの社員です。製造に関わる全員がその自覚を持って仕事に取り組めるよう、製品の向こうのお客様を意識して、「私たちが品質を守る砦である」という強い責任感を持って仕事に取り組んでいます。
生産技術研究室
品質保証部
渡辺 哲